量販店で売っている手軽なものからブランドものまで、ヨガマットの種類はさまざまです。そこで、初心者が気にしたいヨガマットを用途・特徴別にご紹介します。
とりあえずで、目につくものを買うのもヨガを始める一歩目としては良いかもしれませんが、用途や扱いやすさを考えて選択すると、よりヨガが楽しくなりますよ。この記事を読むと今の自分に合うマットが選べるはずです。
ヨガの一歩目はマットを広げること。自分に合ったお気に入りのマットで、ヨガライフ始めませんか?
ヨガマットはなぜ必要?
そもそも、マットってなぜ必要なのでしょうか。
もちろんヨガはマットなしでもできますが、マットがあると、
固い床に腕や膝をついたときに、痛くなりにくく、足や手をついたときに滑るのを防いでくれる。ケガの防止や床の冷たさを伝わりづらくしてくれます。
初心者にとってヨガのポーズひとつひとつが難しく感じることがあるでしょう。グリップ力の高いマットと滑りやすいマットを比べるとサポートの違いを感じるはずです。ポーズがとりにくかったのはマットのせいとすら思うかもしれません。
では、まずは用途を決めましょう。だいたいの人は、自宅専用、自宅とスタジオ兼用、スタジオ専用で考えているのではないでしょうか。
初心者におすすめのヨガマットの選び方 用途編
初心者におすすめなのは、ある程度の厚み、滑りにくさ、ズレにくい安定性があるマットです。
厚みがあると床についたときに痛くなりにくく、グリップ力があると踏ん張りがききます。そして、ある程度重さがある方がズレにくく安定します。
全て大事な要素ですが、使用場所によって優先したい特徴が出てくると思います。
使用場所 自宅
持ち運びのことを考えなくてよいので、軽さは重視せず、重量感があり、クッション性が保たれた厚みがあるマットが、よりおすすめです。
ロールにして手に取りやすいように部屋の端に置いてあれば、使う機会が増えますね。
使用場所 スタジオ
スタジオに持っていくなら、何と言っても重視したいのは持ち運びのしやすさ。マットを持っていくのが面倒でヨガに行かなくなったら本末転倒です。
スタジオ用には、厚みがあって軽いものか、薄くてコンパクトになる軽量のものを選ぶ場合が多いようです。
厚みがあって軽いものは安定性に欠けることがありますが、膝などが床につくときの痛みを軽減してくれます。また、薄くコンパクトになるものは、床につく衝撃には弱いのですが、グリップ力があれば、問題なく使うことができるでしょう。
初心者におすすめのヨガマットの選び方 特徴編
マットにはどんな種類があるか厚さ、大きさ、素材別に特徴をご紹介していきます。
厚さ
ここでは、ヨガマットの厚みを「薄い・標準・厚い」でご紹介します。
使用する場所を想像して、選んでみてください。
もし、コンパクト重視やフカフカがいいなどの特別な希望がなければ、使い勝手がよい3~5ミリのマットが使いやすいでしょう。
薄い
厚さ 1~2ミリ
クッション性が低いと座ったり、膝をついたりする動きで痛みを感じることがあります。厚みがないと安定性に欠けることがあるため、グリップ力の強いものを選ぶとよいでしょう。薄いモデルは立った時のフィット感が良いため、立ちポーズは取りやすいです。薄いものはコンパクトになり持ち運びがしやすいので、スタジオ用やトラベル用におすすめ。
標準 3~5ミリ
一般的に多く使用されている厚さです。ヨガ教室に備え付けのマットはこの厚みのものが多いです。素材にもよりますが、持ち運びも辛くなく、自宅とスタジオ用を兼用で考えている場合はこちらの厚さをおすすめします。
床の硬さから守られる厚みではあるものの、フカフカしすぎないので、座ったときも立ったときも安定しやすいです。
厚い 6ミリ~
標準の厚みでは座骨や膝の骨が床に当たって痛いと感じる人には、こちらをおすすめします。座りポーズのやりやすさがある反面、フカフカしているので、立ったときの姿勢は不安定になるかもしれません。
厚みがあるとボリュームがでるので、持ち運びやすいとはいえず、自宅専用がおすすめです。
サイズ
長さ約180cm、幅約60cmが一般的なヨガマットのサイズです。
長すぎるもの、幅が広すぎるものはヨガスタジオに持ち込むことができない場合があります。
重さ
ヨガマットの重さは、素材によってかなり差がでます。
重量感がある方が安定しているため、使いやすいのですが、持ち運ぶ場合は負担にならない重さにしましょう。
素材
ヨガマットの素材はさまざまです。それぞれメリット・デメリットがありますが、少し前は①PVC(ポリ塩化ビニル)が主流で、現在は④TPE(熱可塑性エラストマー)が多く支持されているようです。
以下、PVC(ポリ塩化ビニル)、PER(ポリマー環境樹脂)、NBR(ニトリルゴム)、TPE(熱可塑性エラストマー)、EVA(エチレン酢酸ビニールコポリマー)の各素材の特徴をご紹介します。
PVC(ポリ塩化ビニル)
少し前はヨガマットといえばPVC素材でした。現在も、ホームセンターなど量販店で見かける素材です。安価で手に入りやすく、クッション性も高い、初心者が取り入れやすい素材ですが、グリップ力は強くなく、ポーズを支える力は強くありません。また、水洗いは不可で、科学的なニオイが強めとも言われています。環境への影響も懸念される素材でもあります。
PER(ポリマー環境樹脂)
ほぼPVC(ポリ塩化ビニル)と性能は同じですが、水洗いが可能で、科学的なニオイが押さえた改良版といったところです。(商品によっては水洗いできないものもあります。)
NBR(ニトリルゴム)
こちらも、PVC(ポリ塩化ビニル)と似通った性能です。水洗いのできる素材で防水性もあるため、屋外のヨガなどにも適しています。
TPE(熱可塑性エラストマー)
現在の主流の素材がTPE(熱可塑性エラストマー)です。科学溶剤を使用していないため、科学的なニオイが弱い素材です。水洗いもでき、PVC素材よりグリップ性があります。クッション性もありますが、熱には弱く、車の中など高温な場所での保管には向きません。
EVA(エチレン酢酸ビニールコポリマー)
EVA(エチレン酢酸ビニールコポリマー)は、水洗い可能、グリップ力・クッション性あり、軽量といった特徴があります。ただし、傷に弱く、使用しているうちにマット表面に跡がつくことがあります。
天然ゴム
天然ゴムは自然に還る素材であるため、最も環境に配慮した素材と言えるでしょう。グリップ力は抜群で、クッション性もあります。初心者より、上級者に好まれます。水洗いはできなく、重たい素材なため、持ち運びは考えない方が良さそうです。また、ゴムのニオイが苦手な方にも不向きで、ゴムアレルギーの方は使用できません。
マットのお手入れ
マットは使用しているうちに、汗や皮脂、化粧などがついてどうしても汚れてしまいます。
日常のケアと汚れが特に気になった時のケアについてお伝えします。
日常のお手入れ
使用後は、水や除菌水を含ませた柔らかい布で使用面を拭きましょう。
乾いた布で残った水分をふき取るか、完全に乾かしましょう。濡れたまま保管はNGです。
素材によっては、アルコールが使用できない場合があるため、説明書を確認しておきましょう。
汚れが気になったときのお手入れ
汚れが気になるときは、中性洗剤を水やぬるま湯で薄めたものを柔らかい布に湿らせて、やさしくふき取ります。食器用洗剤でも十分ですが、ヨガマット専用のスプレーも販売されています。
水洗い可能な素材は、丸洗いできるのでよりサッパリしますね。
おすすめヨガマット
BEGIN ヨガマット(5mm)
・TPE(熱可塑性エラストマー)素材のエントリーモデルです。初心者だから格安のものをと思いがちですが、初心者こそ動きをサポートしてくれる機能性に優れたものがおすすめです。こちらは、これからヨガを始める方にもおすすめですが、中上級者にも推奨されるマットですので、長く使うことができそうです。
eKO スーパーライト トラベル ヨガマット (1.5mm)
スタジオへの持ち運びや、旅先で使いたいときには、折りたたみタイプのこちらのマットがおすすめです。パタパタと折りたたむタイプもコンパクトに持ち運びできますが、折りたたみ線がハッキリとあるのが、どうしても目に入ってしまうのと、グリップ力に安心感が持ちづらくなりそう。このマットはやわらかい素材で丸めることも、折りたたむこともでき、折り線がつかないのもうれしいポイント。
まとめ
初心者におすすめのマットを用途・特徴別にお伝えしました。
まず手に入れることから。あなたの暮らしにはどんなマットが合いますか?
新しいことを始めるのって、その一歩が難しいのですよね。そんなときは、ヨガマットを広げるだけでもOK。マットを広げるだけでも大成功。お気に入りのマットが目の前に広がればポジティブになれそう。